教授プロフィール

ラドスワフ・ソプチャク教授 Prof. Radosław Sobczak

2000年、第14回ショパン国際ピアノコンクールで優秀賞を受賞。弱冠19歳で唯一3次予選まで進み、最優秀ポーランド人ピアニストの称号を得て脚光を浴びる。日本のメディアにも取り上げられ、レギナ・スメンジャンカ教授財団からはヤマハのグランドピアノも授与された。

1981年ポーランドのピシュ生まれ。2000年シマノフスキ国立音楽学校(ワルシャワ)を卒業後、ショパン音楽大学でピアノをブロニスワヴァ・カヴァラ教授、エドワルド・ヴォラーニン教授に、室内楽をマチェイ・パデレフスキ教授に師事。2003年から全額奨学金を得てオーストラリアに留学、ヴィクトル・マカロフ教授の下で研鑽を積み、2006年ショパン音楽大学を卒業。2018年パデレフスキアカデミー(ポズナン)にて芸術博士号を取得。

1999年ポーランドのザブジェで行われた、若手ピアニストのためのシレジアショパンコンクール第1位。2006年イタリアのジェノヴァ、フランコ・アルファーノ賞国際ピアノコンクールセミファイナリスト。2008年ポーランドのポズナンで行われた「追悼ハリーナ・チェルニー=ステファンスカ」第1回ヨーロッパピアノコンクール第2位。

これまでにポーランド国内ではショパンの生家や、ワジェンキ公園でのショパンコンサートのほか、様々なフェスティバルに出演。またソリストとして多くのポーランド交響楽団とも共演を果たす。ドイツ、フランス、スペイン、チェコ、イタリア、ロシア、スイス、ウクライナ、ハンガリー、イスラエル、パレスチナ、サウジアラビア、オーストラリア、韓国、中国、アメリカでも積極的に演奏活動を行っている。2023年7月にはポーランドを訪問した韓国のユン・ソンニョル大統領の前でも演奏を披露した。

録音も数多く、2013年にはベートーヴェンのソナタ3曲と、様々な作曲家の作品をライブ収録したアルバム”The Spirit”をリリース(いずれもクルトゥーラ・アニミ財団)。2018年パデレフスキとシマノフスキの2枚のCDを録音するとともに、マルシン・タデウシュ・ウカシェフスキのピアノ・エチュードを世界初録音(いずれもDUX)。これまでにポーランドで権威のあるクラシック音楽賞であるフレデリック賞に2度ノミネートされた(2019年パデレフスキ、2020年ウカシェフスキ)。2023年ポドラシェ室内管弦楽団との共演で、ショパンのピアノ協奏曲1番・2番を新しいオーケストラ・アレンジで録音。いずれの録音も高い評価を得ている。

2010年から2012年にかけて韓国の大邱にあるショパン啓明大学で教授を務め、2012年から2018年にかけてショパン音楽大学で講師を務めた。現在は母校のシマノフスキ国立音楽学校で教鞭をとる傍ら、マスタークラスでも後進の育成に力を注いでいる。

シュチェパン・コンチャル教授 Prof. Szczepan Kończal

1985年ポーランド・カトヴィツェ生まれ。カトヴィツェ音楽院(シマノフスキ音楽院)にてヴォイチェフ・シュヴィタワ教授と同じくヨゼフ・ストンペルに師事。卒業後現在までヴォイチェフ・シュヴィタワ教授のアシスタントを務めている。

第15回ショパン国際ピアノコンクール(2005年)のセミファイナリスト。その他国際コンクールの受賞歴は、トビリシ(2009年)3位、プレトリア(2008年)6位、リスボンのヴィアナ・ダ・モッタ(2007年)5位、ミラノ(2010年)1位、ラウリニャノ(2011年)1位、ティミショアラ(2011年)1位、フラスカーティ(2012年)1位、リッソーネ(2013年)1位、カラーリオ(2014年)1位、シビウ(2016年)2位、ヴェローナ(2012年)2位、ケリケリ(2012年)2位、カンピージョス(2009年)3位、オスロのグリーグ(2008年)2位、高崎(2001年)2位。タリン国際ピアノコンクール(2006年)ファイナリスト。ポーランド国内ショパンコンクールでは3度受賞している。

ノアン、ドゥシュニキ、ナショナルフィルハーモニックホールでのショパンフェスティバルを始め、ワルシャワ、スウプスク、ウッチなど他のポーランド国内のフェスティバルや、クレサーレ、オエイラス、ロカルノ、ミラノ、イスタンブール、トビリシなど海外でも演奏活動を行っている。

また、シンフォニア・ヴァルソヴィア、ポーランド国立放送交響楽団、エストニア国立交響楽団、トルコのプレシデンシャルシンフォニーオーケストラ、グルベンキアン管弦楽団などのオーケストラや、アントニ・ヴィト、タデウシュ・ストゥルガラ、マレク・ピヤロフスキ、イェジ・スヴォボダ、ミハウ・クラウザ、ミハウ・ドヴォジンスキ、アンドレス・ムストネン、アルヤン・ティエン、ペーター・チャバといった指揮者とも演奏している。

マスタークラスをダン・タイ・ソン、ピーター・ドノホー、ヴィクトル・メルジャーノフ、ベルナール・リンガイセン、リー・クム・シング、ジョン・ペリー、アンジェイ・ヤシンスキ、クシシュトフ・ヤブウォンスキ、クリスチャン・ツィメルマンと一緒に行った。

ポーランド文化庁からは6度に渡り奨学金を受け、他にもポーランド首相、ポーランド子供基金、“Młoda Polska(ヤング・ポーランド)”賞から奨学金を受けた。17のヨーロッパ諸国をはじめ、サウスアフリカ、エジプト、オーストラリア、ニュージーランド、ジョージア、キルギス、モンゴル、中国、日本、カナダなど様々な場所で活動している。